社内弁理士のチャレンジクレーム

チャレンジクレームとは「実務家の間に通用する俗語で『だめもと』のチャレンジ精神で審査を受ける限定の少ない広いクレーム」をいいます。社内弁理士が「だめもと」で抽象的な理論と実務の架橋を目指します。

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TLOが失敗する理由 

先日、ある先輩にある大学の研究会に誘っていただいた。その研究会が「産学連携による技術移転」に関する活動をしているためである。

何も分からず行ってみると研究会に参加されていたメンバーの方々が大変な人たちだった。その大学の出身で経営者や大学教授の方々だ。(当たり前だが)皆さん非常に深く広い知識と経験をお持ちで、情熱的かつ合理的であった。

研究会での議論の内容を書くのは適切ではないと思われるので、今回はあるメンバーの方がされた産学連携についての発言を紹介したい。

その発言の趣旨は「TLOが失敗する理由は(弁理士など)特許実務家の人たちを集めてやっているからだ」というものである。加えて「東大TLOが成功した理由はリクルートの人を連れてきたからだ。産学連携による技術移転には特許実務の能力よりもマーケティング力が重要である。特許実務の能力だけがある人たちは世の中にたくさんいる。」という。<リクルートの人>とは東大TLO山本貴史社長のことだろう。

では「産学連携による技術移転」の具体的な内容とは何だろうか。東大TLOのサイトで大学発明が企業に移転されるまでの具体的なステップを紹介している。以下の5つのステップである。①発明届出(職務発明としての認定を含む)、②出願検討(特許性・市場性の検討)、③特許事務所へ出願依頼、④マーケティング、⑤ライセンシング。

④以外は特許実務といえる。実際に筆者も企業知財の担当者として経験したものだ。しかし問題なのはその④である。ここで「④マーケティング」とは大学発明について「市場の将来性を想定して、開発力と販売力をもち、さらに、技術のコマーシャライズに最もモチベーションの高い企業を特定化して1社1社と直接交渉を行」うことである(東大TLOのサイト参照)。これは普通の特許実務家には難しいだろう。例えば世界レベルの広いコネクションがなければできないためだ。

また先の研究会では「特許実務家の場合、大学内でのコネクションすらない」という問題も指摘されていた。

特許実務すらまともにできない自分にとっては<厳しい現実>という印象だ。ただ産学連携の現実を大学の立場から考えれば「どこからお金を引っ張ってくるか」という問題が一番大きいのだろうから、産学連携のステップのうち「④マーケティング」が一番重要なのも当然のようにも思える。<厳しい現実>を認識できたという意味でもこの研究会に参加でき有意義であった。
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[ 2009/03/30 22:02 ] 知財 | TB(0) | CM(2)
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[ 2009/09/21 17:51 ] [ 編集 ]
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[ 2010/10/31 22:31 ] [ 編集 ]
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