社内弁理士のチャレンジクレーム

チャレンジクレームとは「実務家の間に通用する俗語で『だめもと』のチャレンジ精神で審査を受ける限定の少ない広いクレーム」をいいます。社内弁理士が「だめもと」で抽象的な理論と実務の架橋を目指します。

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Article One Partners社の新しい知財ビジネス 

こちらのブログ(「知財情報室」)経由で興味深い会社を知った。それはArticle One Partnersというアメリカの会社である。今回はこのAOP社による新しい知財ビジネスを紹介したい。

2009年1月30日付のO'Reillyの記事で「創業2ヶ月」とあるので、この会社はまだ創業4ヶ月ほどのスタートアップ企業である。

この会社がどのようにビジネスをしているのか。以下の3つの方法で利益を上げるという。

①特許侵害訴訟の提訴特許など注目特許の番号をAOP社のサイトに掲載し懸賞金(5万ドルが一般的)をかけて先行資料を公募する。応募者から送られてきた先行資料をAOP社の特許弁護士が評価する。AOP社は有効な先行資料になると評価された先行資料を侵害訴訟の被告や特許権者に販売する。先行資料は被告の場合、無効資料として、特許権者の場合reissueのために使われる。
②AOP社のサイトに特許番号を掲載し先行資料調査をした結果、有効性が確認された有力特許を発見した場合、AOP社はその特許を保有する企業に投資する。
③AOP社が企業からの先行資料調査依頼を請け負う。

一般的な知財実務における先行資料調査は企業から調査会社へのクローズドな依頼に基づいて行われる。AOP社はその先行資料調査をオープン化したといえる。またオープンな先行資料調査プロジェクトである「Peer-to-Patent」のビジネス版ともいえる。このAOP社に「Web2.0」の提唱者Tim O'Reilly氏が投資しているのもうなずける。

AOP社の創業者Cheryl Milone氏はBounty Quest社というスタートアップ企業の元社員だという。Bounty Quest社は2000年代前半にAOP社と同様のサービスを行っていたが、時代に先行し過ぎたのかうまくいかなかったらしい。「Web2.0」は2004年ころ話題になった概念である。それを考えるとBounty Quest社の先進性に驚かされる。

アメリカからは相変わらずこのような新しい知財ビジネスが出てくる。すばらしいことだ。

なお、筆者の関係している事件の提訴特許もAOP社のサイトに掲載されていた。企業知財の方は自社に関係する事件の特許がないかチェックされてはいかがだろうか。AOP社が先行資料を売り込みに来るかもしれない。

また特許調査に自信のある方は懸賞金に応募するという手もあるだろう。5万ドルが手に入るかもしれない。
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[ 2009/03/22 22:09 ] 知財 | TB(0) | CM(0)
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