社内弁理士のチャレンジクレーム

チャレンジクレームとは「実務家の間に通用する俗語で『だめもと』のチャレンジ精神で審査を受ける限定の少ない広いクレーム」をいいます。社内弁理士が「だめもと」で抽象的な理論と実務の架橋を目指します。

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刑法学から見た知的財産法 

先日、法学研究科の院生の方と飲む機会があった。そこで、おもしろく聞いた話が「刑法学的に知的財産法は構成要件がもっとも不明確な特別刑法の一つではないだろうか」というものだ。「特別刑法」とは「犯罪およびそれに対する刑罰を規定する法律であって、刑法(刑法典)以外のものをいう。」(wikipedia参照)

確かに知財法において刑罰が科せられるもののうち、代表的なものである侵害罪を例にとっても、(例えば特許権の)権利範囲の不明確さからどのような行為が侵害になるのか(構成要件に該当するのか)不明確といえるのだろう。

その方は上に述べた不明確さから「刑法学的観点からの知財法を研究はこれからだろう」という。再び侵害罪を例にとると、侵害罪を研究するということは特許権や著作権の侵害の有無を研究することとほぼ同義であり、そのような研究は知財法の学者が行っているものだといえる。そうであれば「刑法学的観点からの知財法を研究はこれから」というのも当たり前なのかもしれない。ただ侵害罪以外の知財法の刑罰について研究するという余地もないのだろうか。例えば知財法に特徴的な詐欺行為罪(特許法197条)である。

というようなことを考えていたところ、刑法学者の和田俊憲慶応大学准教授の詐欺行為罪についての論文(pdfファイル)を発見した。

この論文で議論されているのは「詐欺行為罪を二項詐欺(刑法246条2項)とは別に設ける必要があるのか」という存在意義の問題である。ちなみに和田氏は冒頭から詐欺行為罪を「あまり注目されないこの犯罪類型」と呼んでいる。

論文の本題とは関係ないが筆者としては「おわりに」の部分に共感した。

実益はさほどないと思われるが、通常気にせぬところのつながりから視野が広がるのは興味深く、これはそれをささやかにしたためた小品である。

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[ 2009/03/24 22:11 ] 知財 | TB(0) | CM(2)
初コメントです。
ちなみに同期です。

特許法の侵害罪が適用された事例ってあるのかな~とちょっと興味を持ちました。

[ 2009/03/25 21:57 ] [ 編集 ]
merlionさん

初コメントありがとうございます。
2009/3/29に「知的財産権侵害罪の適用状況」というエントリをアップしましたので参照いただければと思います。

http://challengeclaim.blog115.fc2.com/blog-date-20090329.html

「警察白書」によると特許法の侵害罪で検挙されている人はゼロではないようです。
[ 2009/03/30 09:36 ] [ 編集 ]
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