社内弁理士のチャレンジクレーム

チャレンジクレームとは「実務家の間に通用する俗語で『だめもと』のチャレンジ精神で審査を受ける限定の少ない広いクレーム」をいいます。社内弁理士が「だめもと」で抽象的な理論と実務の架橋を目指します。

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事業上の優位性に基づいて実施料収入を得る 

2009/3/3のエントリでマイクロソフトのFAT特許を解説していたBruce Peres氏のサイトに以下の文章がある。

FATはマイクロソフトによって提供されていたファイルシステムである。よって、ほぼすべてのフロッピーに採用された[MS-DOSがフロッピーで提供されていたことを指しているのだろうか]。アップルもマイクロソフトと互換性をとるためFATを実装した。

その後、すべてのUSBメモリとSDカードがWindowsに対応するためFATを採用した。これらのリムーバブルメディアは販売時にFATでプリフォーマットされている。他のメディアもMSとの互換性のためFATを実装した。

こうしてFATはリムーバブルメディアのデファクトスタンダードとなった。しかし、これは特許が埋め込まれたスタンダードであり、現在マイクロソフトはスタンダードに対する実施料を要求している。

FATをここまで普及させたのはマイクロソフトの技術力ではなくデスクトップ市場における独占を利用したマーケッティングの力だ。マイクロソフトが自分のOSにFATを選択したという理由だけでマイクロソフトは他社に実施料を支払うよう要求することができるのだ。

http://itmanagement.earthweb.com/osrc/article.php/3807801/Bruce-Perens-Analyzing-Microsofts-Linux-Lawsuit.htm

これは「特許の優位性に基づいて事業上の優位性を築くことより、事業上の優位性に基づいて実施料収入を得ることの方が容易である」ことの例証ではないか。「知財は事業に依存する」という(知財関係者にとっては)重い事実を再確認させられる。

標準化団体(SSO)による技術標準であれば、技術標準が確立してから特許権を行使する行為は「特許の待ち伏せ(patent ambush)」として独禁法の問題となるが(「Rambus事件」)、FATのようなデファクトスタンダードであれば問題ないのだろうか。
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[ 2009/03/04 22:42 ] 知財 | TB(0) | CM(0)
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