社内弁理士のチャレンジクレーム

チャレンジクレームとは「実務家の間に通用する俗語で『だめもと』のチャレンジ精神で審査を受ける限定の少ない広いクレーム」をいいます。社内弁理士が「だめもと」で抽象的な理論と実務の架橋を目指します。

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オーバーオール契約は不公正な取引方法に該当する 

2009/2/28のエントリでJASRACによる「包括徴収」が独占禁止法の定める私的独占(2条5項)に当たるとして公正取引委員会から排除措置命令を受けたという記事を紹介した。これは著作権における問題だが、特許の場合はどうだろうか。特許において特許を実施する製品の数量に関係なくライセンス料を算出するライセンス契約を「オーバーオール契約」という。

例えば東京高裁は日立製作所光ディスク発明対価訴訟(特許法35条3項の「特許を受ける権利」は外国における「特許を受ける権利」も含まれるか争われた事件)の判決において次のようにいう。

オーバーオール契約とは,本件に即していえば,1審被告[日立製作所]のCD関連特許が存在しない国や地域でのCDプレーヤ等の製品の製造・販売も含める形でライセンス料を徴収する契約である(乙187)。

このような「オーバーオール契約」は公正取引委員会による「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」においては「技術の利用と無関係なライセンス料の設定」として黒条項とされている(本間忠良先生の講演資料参照)。

ライセンサーがライセンス技術の利用と関係ない基準に基づいてライセンス料を設定する行為、例えば、ライセンス技術を用いない製品の製造数量又は販売数量に応じてライセンス料の支払義務を課すことは、ライセンシーが競争品又は競争技術を利用することを妨げる効果を有することがある。したがって、このような行為は、公正競争阻害性を有する場合には、不公正な取引方法に該当する(一般指定第11項、第13項)。
http://www.jftc.go.jp/dk/chitekizaisan.html


よってJASRACの「包括徴収」は特許の場合であっても「不公正な取引方法」(独禁法2条9項)に該当するものといえる。
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[ 2009/03/01 23:57 ] 知財 | TB(0) | CM(0)
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